約10分間の試合の間、毎回手足が震えるし緊張で吐きそうになる。祈りは届かなかったけれど、誰よりも1番かっこよかった。

3カ月に1度、観戦のために東京へ行っている。今日は行き慣れた新大久保ではなくて歌舞伎町だった。初めてきた歌舞伎町は道路にたくさんゴミが落ちていて、もちろん人も多くて、ここがあの歌舞伎町なのか、と思った。早く地元の空気を吸いたい。

 

本当は、早く今の生活が終わってほしいと思っている。減量もきつい練習も不安定な体調も、そばで見ているから本人が1番辛いのは十分わかる。けど、私は誰かの食事管理、生活管理、メンタルケアがとにかく向いていない。自分の日々の生活と精神状態を保つことすら頑張っている状態なのに、他人のためにその期間全神経を注ぐような生活に耐えられなくなってきている。頑張ってほしい、やりたいところまでやればいいよと口では伝えるけど、本当は早く私を解放してほしい。普通の生活がしたい。

初めて彼の友人に会った。1本の傘にふたりで入りながら少し話をしていて「辞めたらほんとにこっちに来るの?」と聞かれたけれど、曖昧な返事をしてしまった。先の幸せと天秤にかけても、知らない土地で一生生きていく自信なんて私にはない。どうせどこに行っても私はひとりなのだ。幸せがある保証だってない。希望も持てない。わからない。何も聞かないでほしい。

 

明日は午後出社。帰って早く寝たい。

 

帰り道に風に吹かれたたくさんの鯉のぼりを見て、時の流れのはやさを感じる。今週は少し暑かった日もあったけれど、風が吹くと気持ちよくて良かった。

 

いつまでも女の子なので、ちゃん付けで呼ばれるのが1番嬉しい。母親はいまだに私のことをちゃん付けで呼んでくれる。

 

「後は寝るだけの21時」は最高。部屋を少し暗くして本を読んでいたらあっという間に1時間が過ぎたので、この夜を無駄にしない為に今日はもう寝る。

 

海が見たい。いつか引っ越せるなら、少し田舎で海が近いところに住みたい。

 

深夜0時に、恋人の地元の友達たちのグループLINEが盛り上がる。うざいと言いながら通知を切って横になった彼の背中が寂しそうで、何ともいえない気持ちになった。「早く帰りたいよね」と伝えたら「うん、寂しい」と返されて、また何とも言えない気持ちになった。一緒にいる時に「寂しい」と言われるのは苦しいけれど、恋人同士では補えない、分かり合えない気持ちがあることも分かる。だから余計にまた何とも言えない気持ちになる。

 

下手なりに上手く生きていくための愛想や愛嬌を身につけること。ご機嫌でいること。